【通過率UP!】Webデザイナー履歴書・職務経歴書の書き方
タニマチくん
トリペン先生
今日は履歴書と職務経歴書に注目して書くべきポイントを押さえましょう。
転職活動といえば、多くのWebデザイナーは「ポートフォリオ」を作り込みます。ですが、企業の採用担当者が見ているのはポートフォリオだけではありません。
あなたの仕事の取り組み方やこれまでの経験や実績、そして志望動機を伝えるのが「履歴書」や「職務経歴書」です。
この記事では採用担当者に「会いたい」と思ってもらえる、わかりやすい「履歴書」と「職務経歴書」の書き方のポイントを紹介します。
ポートフォリオだけではなく、それぞれの役割を理解して、準備を進めましょう。
履歴書・職務経歴書・ポートフォリオの役割
履歴書と職務経歴書は似たようなことを書く場合が多いですが、それぞれの役割は異なります。
ポートフォリオと合わせて、あなたの実績や経歴をしっかりと伝えるために、それぞれの役割を意識して作成しましょう。
履歴書
あなたの経歴や基本的な情報を伝えるものです。誤字脱字に気をつけながら、持っているスキル、なぜWebデザイナーとして働きたいのか意思を伝えましょう。
未経験の場合は「自分ができること・提供できるもの」をしっかり書くことが重要です。志望動機は、応募する会社に合わせた内容を考えます。
職務経歴書
今まで関わってきた案件の概要や規模、担当業務、使用可能なツールなどを整理して伝えるもの。制作物の写真やビジュアルがあると良いですが、文章がベースになります。
制作によって生まれた成果や、担当した際の課題、どのように試行錯誤したかなどを自己PRとして詳しく記載します。使用ツールや期間なども記載しましょう。
この部分からあなたが就職した際にどのように働いてくれるのか、採用担当が判断する部分です。
ポートフォリオ
今までに制作した作品をまとめたもの。
Webデザイナーの場合、自分の実績やスキルを伝えるためにしっかり作り込む必要があります。
Web上と紙の両方を用意すると安心です。実務以外の作品も、作り込んだものは掲載しましょう。
採用側がチェックしたいポイント
採用担当者はあなたのことを知りません。
面接の前になるべく、あなたの実績やスキル、どのような意識で仕事に取り組み、なぜ就職したいのかを知りたいと思っています。
・今までの経験やどんな仕事をしてきたか
・自社が求めるスキルを持っているか
・後輩や部下のマネジメント経験があるか
・転職をする目的、どのように貢献が期待できるか
必要以上に良いことを書く必要はありません。重要なことはポートフォリオや職務経歴書を通して「会ってみたい」と思ってもらうこと。
面接を意識して、特に注目してほしい案件やエピソードを見てもらえるように工夫することが大切です。
履歴書の書き方:経歴やスキル、志望動機をまとめる
Webデザイナーの就職に限らず、社会人経験のある方は一度は書いたことがあると思います。
手書きで書く場合や、就職支援サイトで基本事項をパソコンで入力する場合も増えました。
どの場合も一番最初にチェックされる書類ですので、誤字脱字に気をつけましょう。
履歴書で伝える3つのポイント
・経歴やこれまでの経験や制作実績を伝える。未経験の場合も他業種での経験やスキルを伝える
・スキルシートには、使用できるツールや言語、技術などを経験年数と合わせて書く
・志望動機は会社に合わせて具体的に、働く意思やどのように貢献できるかを伝える
履歴書の基本項目
プロフィール
あなたのプロフィールや職歴などの基本的な情報を伝えます。
手書きでもパソコンでも、誤字脱字や長期の空白期間の扱いに気をつけましょう。
特に企業との連絡手段になる電話番号、メールアドレスは日頃から確認できるものを使います。
職歴・経歴
今までどの会社でどんな仕事をしてきたかを伝えます。
職務経歴書でも詳細は伝えますが、最初に目を通す履歴書でも概要を書きましょう。関わった事業内容や制作実績も可能であれば概要を記載します。
スキル・資格
自分が使えるツールや言語、その他スキル情報を記載します。
スキルレベルが伝わりにくい星マークなどでの評価はNG。経験年数も書きましょう。資格の場合は習得した日付も記載します。
志望動機・自己PR
その会社を志望する理由や自己PRを記載します。
応募先の会社の業務内容、理念、制作物を事前にチェックして、応募先に合わせた志望理由を書きましょう。
経験者の場合
経験者の方はスキルや制作実績の多さ、成果などをアピールしましょう。
スキルや使用ツール、言語などは経験年数まで細かく書きます。
自己PRは志望動機だけで終わらず、応募先の事業内容や理念などを踏まえて、経験者として自分が貢献できることを伝えましょう。
Webデザイナー未経験者・経験浅めの方の場合
Web業界・Webデザイン未経験の方は、社会人経験で身に付けた経験やスキルを中心に志望動機をアピールしましょう。
接客業経験ならコミュニケーション力やお客さまへのヒアリング力などがプラスになります。業種を問わず、これまでの仕事の中で大切にしていたことや、仕事への取り組み方が重要です。
志望動機をエピソードで伝える
また、なぜWebデザイナーとして仕事がしたいのか、その理由やエピソードを伝えることも重要です。
ただ流行っているから、稼げると聞いたからではなく、これまでの自分の経歴から生まれた背景を志望動機を合わせて伝えましょう。また就職のために習得したスキルや、自主制作で取り組んだことがアピールになる場合もあります。
現時点で経験やスキルがなくても、応募先企業でやってみたいこと・その理由も志望動機になります。そのために自分が貢献できることも、セットで伝えましょう。
職務経歴書の書き方:経験や実績、スキルを詳細にわかりやすく伝える
職務経歴書では今まで経験してきた案件で担当したこと、プロジェクトの規模や制作後の成果などを、履歴書よりも詳細に記載します。
ポートフォリオと被る部分もありますが、ここを見て採用担当者はあなたが実務に関わる姿をイメージします。また自分が関わるプロジェクトへの理解度も判断されるので、しっかり言語化しましょう。
またフォーマットを1から作るのは大変です。求人サイトなどで配布されているテンプレートを使うと時短になります。特に職務経歴の部分は、表やブロック分けされているものが使いやすくオススメです。
職務経歴書で伝える3つのポイント
・制作実績を案件や会社ごとに、わかりやすく・具体的に伝える
・制作によって生まれた成果やエピソード、使えるスキルやツールを詳細に伝える
・自己PRでは制作はもちろん、制作以外でも意識している仕事の取り組み方や貢献できることを伝える
「編年体形式」と「キャリア形式」
職務経歴書での実績のまとめ方は2種類あります。
編年体形式
履歴書のように年代別に実績・経歴をまとめる方法。
主に入社〜現在までの流れを時系列で伝えるのが一般的です。転職が初めて、転職回数が少ない、業界歴が長い方は編年体形式が向いています。
キャリア形式
時系列ではなく、職務や経験ごとにまとめる方法。転職が多い方、職歴に空白期間があり編年体形式では書きにくい方に向いています。
応募企業が求めているキャリアを始めに記載することで、目を向けてもらいやすくなるメリットがあります。
携わった案件が多い時:注目してほしいものを重視する
Webデザイナーの経験が長い、実績が多数ある場合は、特に採用担当者に注目してほしい案件を重点的に書きましょう。その他の案件は簡潔にまとめます。
編年体形式でも見てほしい案件を優先して見てもらえるよう、記載する順番を工夫します。
フリーランス・スクール在学期間の活動も書こう
フリーランスで活動していた時期も実績や案件を受けたなら記載しましょう。
個人で仕事をした経験が会社で生きることは大いにあります。自主性や責任感の高さもアピールできるチャンスです。
またスキル習得のためにスクールに通っていた場合も、空白にするより記載したほうが良いでしょう。
初めての就職で経験が少ない場合は、スクールの制作物や自主制作物を案件として記載ができます。なるべく実務に近づけるため、制作期間や目的を設定をして取り組むのがオススメです。
トリペン先生
職務経歴書の基本項目
概要
細かい実績紹介を書く前に、内容を完結にまとめた「概要」を記載。
最初に目を通してもらう部分になるため、Webデザイナーとしての自分の強みや経験、仕事への意識などをまとめましょう。
使用可能ツール、テクニカルスキル、経験や資格
自分が使用できるツールについて記載します。
Webデザインに使うツール以外も、業務に関するものは記載しましょう。経験年数も必須です。
テクニカルスキルではHTMLやCSSに限らず、ExcelやPowerPointなど実務レベルで扱えるものはPCスキルとして記載しきましょう。
その他、資格や活かせる経験がある場合も、履歴書に書いていたとしても記載しておきましょう。
スキルレベル例
Photoshop:実務歴3年。Webデザイン制作、写真の画像補正など
PowerPoint:社内資料やクライアント向けの営業資料作成が可能 など…
職務経歴
・日付・期間
プロジェクトに取り組んだ期間を記載。
プロジェクトの目的・概要:企画内容や制作の目的などの概要を書きます。WebサイトのURLも記載しましょう。
・案件の規模
関わった人数や、それぞれの役割分担を記載します。
・担当業務
プロジェクトの中で自分が関わった部分、担当した業務、使用したツールを記載。
この3点を欠かさずに書きましょう。
・なにを制作したか
・どの工程に関わったか
・プロジェクトでの自分の役割
・プロジェクトの成果・結果
自分の制作したもの、そのプロジェクトがどのような成果を生んだか、数字を使って具体的に記載します。仮にプロジェクトが上手くいかなかった場合も、どのように分析・改善したかで印象は変わります。
自己PR
プロジェクトや今までの経験を通して、自分ができることや仕事をするうえで意識していることを自己PRとして記載します。しっかりと自分の強みを言語化しましょう。
またWebデザイナーの仕事を通して実現したいことや、将来の展望についても記載すると前向きな印象を与えます。応募先の企業に貢献できる部分もここでアピールしましょう。
提出前の確認チェック
履歴書のチェックポイント
- 住所やプロフィール、連絡先に誤字脱字がないか
- 使用可能ツールやスキルが記載できているか
- 経験者は関わった案件の規模、経験が伝わるように書けているか
- 未経験者はWebデザイン以外の経験や、できることを伝えているか
- 企業の理念や制作物、業務内容を理解できているか
- 自己PRとして自分が貢献できることが記載しているか
職務経歴書のチェックポイント
- いつ(期間)
- どこで(会社や所属部署、チーム)
- なにを(制作物、担当した業務)
- 誰に対して(クライアントやターゲット)
- どれくらい(生まれた成果、関わった範囲など)
- どの立場で(自分のポジション、役割)
- 注目してほしい実績や成果を記載しているか
- 特に得意だと感じる分野や役割が記載できているか
- 使用できる専門ツールや言語が記載できているか(PhotoshopやIllustratorなど)
- ツールやスキルの習得レベルの表現は具体的に
- その他、PCスキルや資格に書き漏れがないか(ExcelやPowerPoint、ライティングスキルなど)
- これまでの経験や実務を通して学んだ、自分の強みや仕事に対する意識を書けているか
- 特にアピールしたい実績のエピソードがある場合は、わかりやすく書けているか
- 今後の目標や将来の展望など、要望で終わらず就職先へ貢献できる内容を書いているか
まとめ:経験や実績を伝わるようにまとめよう
トリペン先生
タニマチくん
・履歴書と職務経歴書、ポートフォリオにはそれぞれ役割がある
・職務経歴書は採用担当者に注目してほしい案件を重視して書く
・自己PRや志望動機では、会社に対して貢献できることを伝える
・未経験でも他業種の経験や、就職のために取り組んだことを伝える
・採用担当に「会いたい」と思われるよう、わかりやすく伝える
トリペン先生
ですが採用担当者に一緒に仕事をしたいと思ってもらうために、書けることはあります。自分のスキルの棚卸しも含めて、ぜひしっかり取り組んでみてください。