Webデザインの職業訓練校って実際のとこどうなの?【実体験】
タニマチくん
職業訓練ってどうなんだろ?行ってた人の感想を知りたいな〜。
Web業界やWebデザイナーに興味があるけど、まずは何をすればいいかと迷っていませんか?
- Webスクールを利用する
- Webデザインを独学で勉強する
などの方法がありますが、今回はハローワーク経由で行ける職業訓練についてまとめました。
職業訓練を利用していたので、実体験と感想、利用するにあたっての注意点などをお伝えします。
トリペン先生
タニマチくん
僕も今行こうか悩んでいるところです。
会社をやめてハローワークに言ったことがある人なら、耳にしたことがあるのではないでしょうか。
学校や都道府県によって内容は違うと思いますが、実際に利用した内容をそのまま記事にしています。
これから職業訓練に行こうとしている方や、迷っている方の参考になればうれしいです。
学校によっては違うので、「そうなんだ~」くらいで読んでください。
- 職業訓練に行こうか迷ってる
- 職業訓練に通う前に情報を知っておきたい
- 実際に職業訓練に行っていた人の実体験が知りたい
職業訓練とは、求職者や転職者に向けた厚生労働省が支援する学校のこと
トリペン先生
タニマチくん
ウィキペディアによると
職業訓練(しょくぎょうくんれん)とは、労働者に対し、職業に必要な技能や知識を習得させることにより、労働者の能力を開発し、向上させるための訓練を言う。
Web以外にも様々な学校がありますが、資格を取ったり未経験の職種に転職する場合に利用する方が多くいます。
地域によって学校やカリキュラムが違うので、事前にお住いの地域で確認して下さい。
参考外部リンク:全国の職業訓練コース情報検索
職業訓練校は、ハローワーク経由でしかいけない
あくまでも失業した方向けなので、ハローワークを通して申請する流れになります。
誰でも応募できますが、人気の学校は倍率が高く、テストや面接で落ちてしまうこともあります。
場所にもよりますが人気の学校は、平均で2〜3倍の倍率のことが多いみたいです。
職業訓練プログラムの種類
Webデザインの職業訓練プログラムは、専門学校、職業訓練校、オンライン学習プラットフォームなど、さまざまな機関によって提供されています。
プログラムの種類は、期間、内容、対象者によって異なります。短期間で基礎を学ぶコースから、実践的なスキルを習得できる本格的なコースまで、幅広い選択肢があります。
職業訓練校の応募の流れ
まずは、失業していることが前提です。
ハローワークに行くと職業訓練の窓口があるので、そちらで申し込みをします。
その際にジョブカードというものを書かないといけません。これは履歴書、職務経歴書のハローワーク版みたいなものです。
これだけで、あとは試験まで待つといった流れです。
参考外部リンク:ジョブカード制度総合サイト
少しイレギュラーですが、失業していなくても一定の条件を満たせば、お金をいただきながら求職者支援をうけられる制度もあります。
参考外部リンク:職業訓練受講給付金について
- 受講申込書(選考受付票など、呼び方はいろいろあります)
- これはハローワークでもらう訓練校のパンフレットに付属しています。
- 写真(縦3cm×横2.5cm)
- 失業保険の受給資格者証(雇用保険受給資格者証)
Webデザインの職業訓練に通うためのテストはどんなの?
タニマチくん
テストは苦手だよ〜
トリペン先生
時期や学校によっては、応募者が多くて倍率が4倍以上のときもあるんです。
- 書類選考だけのもの
- 面接が行われるもの
- 適性検査が行われるもの
- 高校入試程度の学力テストがあるもの
- プログラミング言語の様な技術的なコースだと、システム系の問題があるもの
- 志望理由が必要なもの(200文字~800文字など様々)
普通の筆記試験+面接でした。
国語と数学の2科目で、あとは面接です。
面接はなぜこの業種に転職したか、学校を卒業したらすぐにでも就職する意思があるかなどの質問がメインでした。
就職する意思があるかなんて当たり前と思いますが、なかにはお金目当てで来る方もいるそうです。
職業訓練の倍率は約2〜4倍ほど(時代による)
職業訓練の倍率についてですが、人気の学校だと2〜4倍になる傾向があります。
どういった部分で合格の判断をするかというと、就職しそうと思われてるかどうかです。
倍率のソースは実際に知り合いの職業訓練の講師に確認してみました。
「落ちました〜」という声もちらほら、、、
いきたい場所の募集が数ヶ月に一回のところもあるので、就職アピールで落ちるのは避けたいですね。
◎2024年6月に追記
職業訓練のアシスタントの方によると、倍率はさらに上がっているとのことです。
職業訓練の面接に落ちないための4つの注意点
上にも書きましたが、職業訓練は落ちる可能性があります。
落ちる理由は大体決まっていて、就職する意思があるかどうかです。
たま〜になのですが、就職する気があまりない方や、習い事みたいに利用する方もいます。
そのため、ある程度はフィルターにかけられます。
定員数も決まっているので、面接時に判断されると枠から漏れていまします。
以下の点には気をつけましょう!
- だらしない服装
- ハキハキ話さない
- 人の目を見て話さない
- はっきりと就職したいと言わない(期限も言えない)
この辺は当たり前ですが、印象の部分で就職できなさそうと判断されると、落ちてしまうので気をつけてください。
職業訓練を利用する5つのメリット
トリペン先生
タニマチくん
失業してお金が無くても学べるのはすごい!
- ①学費がかからない(教材費¥10000位は別)
- ②失業保険がすぐにもらえる
- ③条件が合えばお金をもらいながら通える
- ④自分と同じレベルの仲間が増える
- ⑤学割でAdobeやMacが購入できる
①学費がかからない(教材費¥10,000位は別)
職業訓練校は国が支援しているので無料で受講することができます。
約1万円ほどの教材費だけ別でかかりますが、専門学校に通うことを考えたらかなりお得です。
費用が浮いた分を、ダブルスクールで他の民間スクールを利用している人もいます。
②失業保険がすぐにもらえる
失業保険は通常自己都合の退職の場合、給付されるまで約3ヶ月の期間があるのですが、職業訓練に通うとすぐに支給されます。
ただ、週5日の授業をきちんと受講することが条件です。
休むこともできますが、申請が必要だったり、休みすぎると退学になることもあります。
③条件が合えばお金をもらいながら通える
この制度を利用していなかったので詳しくは分かりませんが、条件により10万円ほど支給されます。
クラスにも、これに当てはまる方が3人ほどいました。
詳しくは下記のサイトで確認してください。
職業訓練受講給付金(求職者支援制度)について
参考外部リンク:厚生労働省公式サイト
④自分と同じレベルの仲間が増える
大人になって同じことに向かって数ヶ月勉強する環境は、かなり貴重です。
全員がWeb業界へ進むとは限りませんが、いい情報などもシェアしたり、モチベーションが下がらないような関係性ができるかも知れません。
LINEのグループなどで、相談できる環境にしておくと後々たすかるかもしれませんね。
⑤学割でAdobeやMacが購入できる
ほとんどの職業訓練校でAdobeなどのツールを学割で購入することができます。
Macなども多分買えたかと思います。(自分のところにはありました)
3割くらい安く利用できるのでオススメなのですが、たまにAMAZONとかでもっと安いときもありますので、比べてみてお得な方を選んでください。
おまけ:求職支援サービス
多くの職業訓練校では、就職活動のサポートとして、求職支援サービスを提供しています。
求職支援サービスでは、就職活動に関するアドバイスや情報提供、企業とのマッチング、面接対策など、さまざまなサポートを受けることができます。
実際に使うかどうかは置いておいて、紹介などで転職する方もいますので参考にはなるかもしれません。
職業訓練を利用するデメリット
お金もほぼいらないし、めちゃくちゃいい!と思いますよね。
でも、職業訓練校にもデメリットはあります。
- ①週5日通学しなければならない
- ②人数が多いので、受講メンバーによって質が変わる
- ③転職率はそこまで高くない(個人の頑張りによります)
大きなデメリットはありませんが、制限されているものや、受講する人によって満足度は大きくかわります。
実際に途中でやめていく人もいますし、就職活動期間に入った途端に退学していく人もいます。
基本的にはメリットの方が多いのですが、マイナス的な要素もあるので注意してください。
【体験談】Webデザインの職業訓練では何が学べるの?
タニマチくん
トリペン先生
なにがどこまで学べるのかは、学校や先生によって違います。
私の場合期間はトータル4ヶ月で1ヶ月は会社に研修に行っていたので、実質3ヶ月学校で勉強しました。
Webデザインの職業訓練では、基礎的なWebスキルを学べた
- Illustrator
- Photoshop
- Fireworks
- Dreamweaver
上記のツールの使い方を学びました。
ですが、3ヶ月で全部覚えるのは無理でした。
基本操作を覚えて、本にそって順番に学んでいきます。
正直学校だけでは覚えきれないので、家で自分がどれだけやるかで就職・転職できるかが変わります。
- html5
- css
- jQuery
ツールの使い方の他に、こちらのマークアップ言語を学びました。
本当に基本的なことしか学びませんが、現場で必要なものと使わないものを教えてくれたので勉強になりました。
jQueryに関しては、ほとんど触りだけで学んでないのに等しかったです。。。
最近の職業訓練では、レスポンシブ(スマホ)対応やWordPressも学べるところも
通学していた時期にはなかった勉強項目も増えてきています。
最近ではスマホ対応が一般的になったので、
- レスポンシブデザイン
- WordPress
- PHP
に関する事が学べる学校も増えてきました。
どのくらい勉強するかが分かりませんが、カリキュラムの中に組み込まれているのを見るようになりました。
このあたりは学校によりますね。
中には「えっ今更これやるの・・・?」となるようなカリキュラムも見ました。
事前に知ることができるので、よく選んで新しい物が学べるところをオススメします。
Webデザインの職業訓練の入学から卒業までの流れ
Webデザイナー職業訓練校1ヶ月目~
最初の2週間位は全然パソコンを触りませんでした。
職業訓練は就職させる事が目的なので、社会人マナーや履歴書、職務経歴書の書き方などを学んでから、ようやくWebの授業に入るといった流れでした。(ちなみにこの時点で1人辞めました)
Webの授業に入ってもまずは、Webの歴史だったりを勉強してたので、実質1ヶ月弱はWebデザイナーらしいことは、何にもしませんでした。
Webデザイナー訓練校2か月目~
ここからようやく本格的に学んでいきました。長かった、、、(´・ω・`)
デザインに関しては、参考書にそって勉強していき、課題がちょくちょく出される感じです。
コーディングは基礎の基礎から学んでいき、あまり参考書を使わずに先生の指示に従い勉強していました。
私は少しだけ独学で触れたことがあったので付いていけましたが、全くの初心者の方でマイペースな人は全然付いていけてなかったです。
Webデザイナー訓練校3ヶ月目~(卒業制作)
学校で学ぶ最後の月ですが、もう実践に入ります。
実際にクライアントが来て、生徒にサイト作成の依頼が来ます。(もちろん無料)
クラスで4~5人のグループに分かれて、20日位かけてサイト制作をしていきました。
私のクラスでは4チームに分かれて、その中の1チームのサイトが採用されるという流れでした。
私の時は、ファッション関係のサイト依頼でなかなkハードルが高かった、、、
写真が膨大で整理するのが大変でしんどかったのを覚えています。
20日間でやったことは、
- クライアントの初回ヒヤリング
- サイトコンセプト、方向性の設定
- ワイヤーフレーム作成、デザインを2案作成
- 中間プレゼンテーションに向けて企画書の作成
ここまでで10日ほど経過しています。
そして、この時点で中間プレゼンテーションを行います。
作ったスライドショーをプロジェクターに映し出しながら内容を説明していきました。
この時に2案出していた内の1案に絞ってもらい、改善点や要望をもう一度確認し仕上げの作業に取りかかることに。
- デザインの仕上げ
- デザインが出来上がったところからマークアップ
- 最終のプレゼンテーションに向け企画書の修正
初めての事だらけで、何でもない作業にすごい時間がかかったり、今から思うと効率がものすごく悪かったですね。
特にグループでの作業になるので、一緒にやる人の能力や人柄で相当変わります。
自分のチームは幸いバランスが良くいい感じで進めれました。
そんなこんなで何とかサイトを作り、最終プレゼンテーションを行い。
残念ながら私のチームは選ばれませんでしたが、大きな経験の一つになりました。
Webデザイナー職業訓練校4ヶ月目~卒業
最後の一ヶ月は企業研修に行くことに。
企業研修先は、いろいろ選べますが受け入れ人数が決まっているので、希望の企業に行けるとは限りません。
研修先によっては何もさせてくれなかったとか、作業が無いなど話も聞いたので、自分は当たりの方だったかもしれません。
Webデザインの職業訓練に行くと、Webデザイナーとして就職できるか?
タニマチくん
トリペン先生
最近ではポートフォリオがしっかりしていたら、経験のない方でも採用してくれる会社が増えてきたので比較的、昔に比べて就職率は上がっています。
卒業生の全員が就職するのは難しいです。。
当時、クラスの卒業の時で20人中2人しか就職が決まっていませんでした。
2人ともデザイン学校出身の方で前職もデザイン系の人なので、未経験とは違い実務経験はある方です。
あとは年齢が若いなどが大きく影響するので、ほぼ全滅となっていて厳しい状況、、、(昔は)
Web制作会社は即戦力か、若い人材(将来性がある)以外は、ほぼ採用され無いことが分かりました。
それで結局学校に行ったはいいけど、仕事が決まらずに違う職種に行ってしまう方も珍しくないそうです。
アルバイトや派遣などでも正社員より待遇がよい業界なので、考えてみると良いかもしれません。
Webデザイナーに就職するための4つのポイント
通学中から求人を検索し応募できるところから応募してください。
卒業してからとか考えていたら痛い目に合いますよ。(私はこれが出来てなく苦労しました。)
ですがほとんど面接にすら、いけないはずです。
全然できない人を雇うほど会社も余裕がないので。。
何のために応募するかというと練習です。
いきなり本番に挑むより、いくつか場数を踏んで挑むことをオススメしています。
どうせ落ちるなら試しにしてみよう!という感じですね。
履歴書や職務経歴書などもブラッシュアップできますから。
- 相手の会社がどんな人材が欲しいかしっかりとリサーチする
- 働く会社のカラー(理念)に合っているか
- あなたが会社に入ってくれたら会社にどんなメリットがあるのか
- 将来性を感じさせられるか
上記の4点を意識すると面接につながりやすくなります。(実証済みです)
最後は運です。(笑)
冗談ではなくて本当です。
求人のタイミングなど、たまたま紹介でなども全然あるので、日々どれだけアンテナを立てて動いているかは大事だなと思いました。
そのためには常にハンターのように意識を研ぎ澄まして情報を集めて下さい。
ポートフォリオの作成に悩んだらこちらの記事を参考にしてください。
職業訓練の期間中に失敗したこと
色々と偉そうに書いていますが、通学中に失敗したな〜と思うことがあります。
恥ずかしいけど、反面教師として参考にしてほしいので共有します。
- 期間中に就職活動していなかった
- 家で独学で勉強をあまりしていなかった
- 外に出て交流や情報交換する場所に行かなかった
この失敗は意外と初心者に多いみたいです。
いま学校で勉強しているから変な安心感や満足感が出てきて、本来やらないといけない就職活動などの行動を後回しにしがちです。
目的と手段を混同しないようにしなければいけませんね。
あと、家にこもって勉強ばかりせずにWeb業界の人にあってアドバイスや情報収集を積極的に行えばよかったな〜と思いました。
悩むことがとにかく多く、無駄な時間をたくさん使ったので、相談できる人が早くほしかったです。
職業訓練を利用した感想
個人的な職業訓練の感想は、
- 1人で勉強出来ない人は利用したほうがいい
- 就職を期待すると痛い目に合う
- 横のつながりを作って卒業した方がいい
- 空いた時間は勉強か就活に使ったほうが良い
自分は行って良かったと思っています。
ですが、職業訓練はあくまでも基礎的な事を学ぶ入口の一つでしかなく、個人の勉強や行動がやはり大事です。
実際に卒業してから、色々ありましたがなんとか就職できています。
日々情報収集など、勉強を欠かさずに行わないと失敗してしまいます。
1人でうまくいかない人は、周りに相談できる環境を探したり、モチベーションが下がらない方法を考えないといけません。
自分もそうですが、ずっと1人だと本当にしんどいです・・・。
この記事がWebデザイナーを目指すあなたのキッカケになれば幸いです。
Webスクールを利用する選択肢
Webスクールを利用するのも一つの選択肢にあります。
どういったスクールがいいのかは、こちらの動画でまとめているのでご覧ください。