将来は、児童支援の道を切り開いていきたい
アルバイトを3つも掛け持ちしながら働いている山根さん。
なかなかシフトが安定しない中、自分がやりたいことをやるために転職を決意。Webデザインを学んで転職活動に望むため、Creatorsfactoryに入学されたようです。それでは、お話を伺っていこうと思います!
古川
山根さん
●簡単なプロフィール
3つのバイトをかけもちするフリーターです。
新しくバイトを探すタイミングで、少しでも時給が高いWeb系のバイトにして働く時間を減らそうと思い、スクールに通うことにしました。
●授業がある日の一日の流れ
06:30 起床
08:00 出勤
11:00 休憩
15:00 退勤
休憩しながらカフェなどで勉強
18:30 授業スタート
23:00 帰宅
24:00 就寝
スクールに来る前はどんなことをしていましたか?
ーー早速ですが、スクールに来る前のお仕事や簡単な経歴などを教えてください。
山根さん
古川
山根さん:一つはコンビニです。この後の質問にも関係があると思うんですけど、昼間のバイトがシフトが不安定で、入れる週もあれば全然入れない週もある状態だったんです。なのでもうちょっと安定したバイトを探そうと思って、ちょうど夏で体力的にも日中ずっと立ちっぱなしはしんどいなと思って、昼間は座り仕事をしようと思って探していました。ただ求人はあるんですけど、デザイン関係は未経験だとバイトでも雇ってもらえないっていう状況でした。
ーー最近はWeb系は売り手市場に近いので、未経験でも応募できる求人は多少増えた気がするんですが、やっぱり厳しいのですね。
山根さん:私が見ていた求人がそうだったのかもしれないですが、まだスクールにも入っていない状態だったので…。それが去年の8月くらいです。昼間メインで働いていたところを辞めるか辞めないかギリギリのところで、もう勉強し出すなら今しかないなと思いました。
いろいろ大阪・Webデザインとかで調べて、ここともう一つ別の場所に絞って両方説明会にも行かせてもらって、どうしようかと悩んだ結果、CreatorsFactoryに来ることにしました。
ーーもう一つ悩んでいた場所も伺っていいですか?また選んだ時の決め手になったことも教えて下さい。
山根さん:ちょっと名前は忘れちゃったんですけど、阪急の梅田のビルの中にあるスクールだったと思います。自分の好きな時間に来れるっていうのがメリットだったんですけど、パソコンの中に入ってる教科書を自分で見ながら進める形で、巡回している先生に困ったら質問するタイプと聞いたので、同じぐらいの値段だしどうしようかなと悩みました。
ーーなるほど、自分の好きな時間に行けるというのは、バイトを掛け持ちしていると大きなメリットですね。
山根さん:時間に融通が利くところは、すごくありがたいと思ったんです。梅田と難波に校舎があって、そこでどちらもバイトをしてるので行きやすいという点でもすごく良かったんですけど、一人で黙々とできるかなというのもあって。
ーー確かに一人でやるスタイルだと、自宅とあまり変わらないという場合もありますね。
山根さん:校舎にあるパソコンを使えるというのは、魅力でしたね。でもせっかくだからいろんな人と関わりたいっていう気持ちもあって、Webデザインをやっている人、やろうとしている人達ってどういう人たちなんだろうっていう。人にも興味があって、人と関われる方がいいかなと思ったところが決め手といえますね。
なぜWebの勉強をしようと思ったのですか?
ーー新しい仕事先を探すために、Webを勉強しようと考えたと伺いましたが、もう少し詳しく伺ってもいいですか?飲食店のバイトをしていた期間は長いのでしょうか?
山根さん
古川
山根さん:確かに教員免許はけっこう大変だったと思います。みなさんが持ってるような小学校の先生のあのイメージのまんまですね。丸つけしたり、授業をしたり、ホームルームをしたりマラソンも一緒に走ったり…(笑)
ーー小学校の先生のイメージ通りだ…!退職しようと思ったきっかけなどはあるのでしょうか?ここはお話ししていただける範囲で大丈夫ですので…。
山根さん:色んな事が重なった結果なんですけど、突き詰めるとやりたいことをやろうと。子供たちに一斉指導をするのは、自分のやりたいことと違うかなって思ったんです。ともと教員になる時も授業をすることには全く興味がなくて、何回も教師になろうと思ってはやっぱり授業をするのが嫌だな、って考えを繰り返して、結果教師になりました。
生活指導というか進路相談とか、悩みがあって相談に乗るとか、そういうことはしたかったんです。自分が先生達にそうしてもらってきて支えになった部分が大きかったので、自分もそういうことで返したいなと。でも授業はしたくない。
養護教諭の方が向いているのかなとか、スクールカウンセラーの方がやりたいことに合ってるのかなと迷った結果、でも日常生活を子どもたちと過ごす中で、微妙な顔色の変化で気づいて声をかけてあげられるのは担任しかいないなと思ってそうしたんですけど…。やっぱり授業のウエイトが大きすぎました。
ーーなるほど。教師になろうとしているときも、本当にやりたいこととの違和感を感じていたんですね。
山根さん:学校で働いていると集団行動を取らせないといけないので、ピタッと板の目一枚で並ばせたりとか、ちょこまかしていたら抑えたりとかしなきゃいけなかったんです。でも本当にもうそういうことはどうでもよくて。もう少し子供達に違った働きかけをするなら、教員じゃなくてもうちょっと別のなにかの方がいいかなというのが一つ。
もう一つは、子供たちに自分のやりたいことをどんどんやりなよ、という話は折々していたんですけれど、自分がそういうことしてきたか、と思うことがあって。ちょうどその時、音楽がやりたかったんですよ。それで「大阪行ってバンドやります」って言って退職しました。最終的には。
ーーすごく深いお話ですね、自分もちゃんとやりたいことをやっているのかを考えたのですね。それでタイミング的にも転職だと。
山根さん:そうですね。最初の話に戻りますが、バイトも入れないし新しいところを探すのも大変だし、わーっと悩んだ結果が、まとめてきっかけとも言えますね。
実際にWebデザインの勉強をしてみて、いかがでしたか?
ーー実施にスクールで学んでみて、4ヶ月間どうでしたか?
山根さん
Photoshopを学生の頃に使ったことがあったんですが、本当に苦手意識しかなくて。思うように加工ができないといいますか、思ったように扱えなくて。改めてもう一度ちゃんと教わってみたら、思うように扱えるようになって苦手意識もなくなりました。人に教わるってすごくいいなと思いましたね。
古川
山根さん:そうなんです、授業を受けるって言うのも本当に新鮮です。たまに研修の講座を受けることがあって、どうやって教えてもらったら分かりやすいかなと、講師の先生を見ながら自分も勉強するみたいな感じでした。けどそれも離れてから1年半も経っていると、久しぶりにこうやって授業を受けるというのは楽しかったですね。
ーー確かにそれは新鮮な感じですよね。授業の内容として印象に残ってるものや、楽しかったと思うものはありますか?
山根さん:コーディングが好きでしたね。打ってその通り、思った通りに動いた時というか、新しいものを教えてもらった時の新鮮な驚きは好きでした。最初の方は時間に余裕があると言ったのですが、わりといつも必死だったんですよね。
ーーもしかして、バイトが4つのときでしょうか?グループワークは確かに時間がやりなくなることは多いですが…。
山根さん:グループワークの時は、忙しかったですね。授業じゃない日に集まったりしても、来ては帰るみたいな…。10月後半頃にシフトも聞かれないし、もう私は二度と出勤しないだろうと思っていたら、急に入れませんかということになってしまって。
私より後に入った方があまり合わなかったようで、それで戻ったのにまた新しい子が入って、じゃあ大丈夫だろうと思ったらまた辞めたりとか…。
結局人が入ってもやめるの繰り返しで、人はいるのに新しい子を取るから元々いた人のシフトが圧迫されるじゃないですか。そしたら元々いる子の不満も溜まって、みんなが掛け持ちをしだしすと、その店には誰も入らない。在籍しているのにレギュラーメンバーはいないみたいな。私も入れる限りは協力せざるを得ない状態になったと言うか…。授業は夜なのでお昼間の仕事はまだ良かったんですけど、夜は夜で…。結局年末ぐらいまでバタバタしちゃったので、結局バイトとしてWebデザインのバイトを探すというのは、自分の中では難しいなとも思っています。
ーーシフトに振り回されてしまうと辛い状態ですね。私としては、早くいいところを見つけて見切りをつけてほしいですが……。
山根さん:ただ新しい仕事を探す中で、映像編集のアシスタント系の仕事をしている会社に面接へ行った時の話なんですが、「自分のやりたいことがきちんとあるんだったら、それに時間をちゃんと費やした方がいいよ」って言われて、確かにそうだなと。
私のやりたいことって、まあ音楽もやりたいんですけど…。もう一つ、子供関係の支援の仕事もしたいと、大きく見ると2本あります。そこに力を使った方がいいんじゃないかっていう話だったんですよ。それで自分はどうして行こうかなというのは、この秋冬はずっと考えていました。それなら子供関係の仕事っていうのを、もっと具体的にプランを立てながらその集客に自分でウェブサイトを作ってやればいいんじゃないかと。2020年はそれらに舵を切りたいと思っています。
いまどんなことを、勉強や活動していますか?
ーー子供関係のことをもっと具体的にしたいと伺いましたが、今から時間を作って、それこそやりたいと思っていることはありますか?
山根さん
古川
山根さん:それが一つで、私は不登校の子供達の支援がしたいんです。学校は行けないけど勉強はしたいという子や、勉強は興味ないけど他に興味があることをしっかりやりたい、という子のためのスペースを作りたいです。実際に不登校支援をしている人と繋がりができて、大阪市内にそういう塾みたいなものがたくさんあって、紹介するから見学に行っておいでよと、今アポを取ろうとしているところです。
ーーすごい、かなり具体的に活動されていますね!うまくアポが取れるといいですね!
山根さん:あと自分の課題としては、そこの塾の方にも言われたんですが「しんどい子と関わるのは、自分がしっかりしていないと引きずられて大変なことになるから、自分の精神面を鍛えることも必要」と言われました。
確かに寄り添い過ぎてしまって、駄目だなって思ったこともあったんですよ、教員時代に。なのでその辺は本を読みながら勉強しているんですけれど、人との関わり方・適切な距離の取り方みたいなものは学ばないといけないと感じてますね。
ーーなるほど、確かにメンタルのコントロール方法は鍛えないといけないかもしれないですね。私は動物占いで多少マシになりました。よかったら動物占いやりましょう。
山根さん:私も高橋さんに少し見てもらいましたが、ちょっと勉強してみましょうかね(笑)
今後はどういった働き方をしていきたいですか?
ーー先ほどの話とも繋がるのですが、今度は働き方や生活面において、理想の状態やこういう生き方がしたいなどはありますか?
山根さん
古川
山根さん:私の地元って、けっこうな田舎なんですよ。大阪とかならバイトで生きてる人とかもまあまあたくさんいると思うんですが、地元に戻ると全然いないんですよね。だから無理だろうっていう意見も分かるんですけど。
自分もそれがあるから、大学を卒業したら就職しようと思っていましたから。でもフリーターになってもとりあえず生きてはいける、ってことが分かってすごくホッとしたと言うか、どうにでもなるわと感じました。だからやりたいことをやってみて、最悪ダメだったとしてもまた働けば死にはしないだろうと。
ーー山根さん自身も昔はそう思っていたのですね。山根さんと同じようにいま地元で育っている学生さん達は、まだそう思っている状態なわけですよね。
山根さん:そうだと思います。普通にと言っていいのかあれですが、小・中・高、そして大学に行って就職する。そういう道を辿った人はそのままの流れで行けると思うんですけど、小学生で不登校でつまずきましたとか、そうなったらもう生きていけないって、本人も親御さんもすごく不安になると思うんです。でもそうじゃなくて、学校が合わなくても別の道があるとか、就職が合わなくても正社員じゃない道もあるよとか、そういうことを自分の経験を通して伝えれたらいいなと思っています。
Webのいいところって、近くにいなくても届くじゃないですか。調べようと思えば。たしかに運もあるかとは思いますけど、どこかの田舎でどうしようと思っている子や、実際には会えないけど悩んでいるという人に届いたらいいなと思ってます。
ーーめちゃくちゃいいですね!いつだって自分の進路に悩んでいる子供たちはたくさんいると感じますし、本当に悩んでいる子に届いてほしいですね。
山根さん:とは思っているんですけど、まず自分が幸せに生きることも大事だと思っています。誰かにそう言うからには、自分もそうありたいという感じですね。
今後、Web業界を目指している人にメッセージをお願いします
ーー最後の質問ですが、これからWeb業界を目指す方や、スクールに行こうか悩まれている方にメッセージをお願いします。
山根さん
古川
山根さん:時間を作れるなら作ったほうがいいと思いますし、やっぱり反復しないと身につけるの難しいと思うんですよね。なので何回も繰り返してやれる時間をとってもらえたらいいかなと思います。
ーーありがとうございます。他に異業種から転職を考えてる方や、Webでは食えないぞって言われる側の人はまだ多いと思うんです。それで悩んでいる方に何かメッセージなどはありますか?
山根さん:そうですね、Web業界に限らずと思うんですけど、自分次第と言うかそばにいる人といいますか。目指す人は自分の目で見る・話を聞く、付いていく人は考えた方がいいかなと思います。こういう言い方をしていいのか迷ったのですが、伝えておきたいです。
ーーなるほど、どういう人を目指すのか、将来像は自分で情報を得てから判断しないといけないですね。
山根さん:まあでもやりたいと思ったら、やってみるのが一番だと思います。
ーー最後になにか自由に座右の銘や、心に残っている言葉を一言お願いします。先生をされていたのですごい言葉とか知ってそう。
山根さん:そんな質問あるんですか(笑)いつも思っているのは「今日が人生で一番若い時」です。なにかを始めるのに遅すぎるってことはない、やると決めた時が一番若いんだから、やっておきなよ、みたいな。
あとは「年齢なんてただの数字さ」というのもあります。私の周りはやっぱりフリーターが多いので、音楽やってるとかダンスやってるとか、そういう人たちはみんなそう言ってますね。
古川
教育についてお話されているときは、本気で子どもたちのことを考える熱意のようなものが感じられました。ぜひやりたいことをやるために、転職も頑張ってください!本日はありがとうございました!
山根さん