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Webデザイナー転職, Webデザイン学習

Webデザイナー1年目で苦労したこととギャップ

駆け出しWebデザイナーの体験記やギャップの話は、ネットで検索するとたくさん出てきます。入社前のイメージとのギャップに驚くと思いますが、トリペン先生も1年目に感じたギャップはありますか?

Webデザイナーのお仕事は、会社によってやり方も違うし、地味な内容も多いですよね。僕も最初は、苦労しました。今日は1年目に苦労したことやギャップについて話していきます。

Webデザイナーは「キラキラしていて稼げる!」という印象を持って、転職を目指す方も多いと思います。


この記事では、CreatorsFactoryのトリペン先生と、デザイン会社に入社1年目のデザイナーのアシスタントさんが、実際に1年目で苦労したことやギャップと感じたことを紹介します。

Webデザイナーとして働き始めたばかりの方、これからWeb業界を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
・Webデザイナー1年目の仕事はどんなもの?(受託とインハウス)
・仕事の進め方で苦労したこと
・想像とギャップを感じたこと
・会社員になっても○○をし続けた方が良い理由

1年目はどんな会社でどのような業務をしていたか

1年目でどんな仕事をするかは、結論から言うと「会社次第」
僕は受託制作会社、アシスタントさんはインハウス。それぞれで、仕事のやり方や進め方も違います。ぜひそれぞれのパターンを知ってみてください。

トリペン先生の場合
僕の場合は、2015年くらいの話。
最初の会社はすぐに辞めて、2社目は不動産の専門会社サイトの保守制作管理の仕事をしていました。不動産関連しか作らない感じです。そこも半年で辞めることになりましたが…。
最後は独立する前に、一般的なWeb制作会社に1年間Webデザイナーとして働きました。全国に拠点が3つあり、その大阪支社でした。
1年間やっていたことは「Web制作と更新」が主な仕事内容です。

アシスタントさんの場合
私は大阪にある事業会社でインハウスのWebデザイナーをしていました。
2019年の6月頃に入社して、2020年末頃に退職しました。そこも大阪以外に全国に拠点がある会社で、美容関係や飲食など、いろいろなジャンルの事業を展開しています。
主な仕事内容は、元からある「サイトの保守や運用更新」のお手伝いをしながら、「新しいWebサイトの作成」をしていました。

関わるジャンルの幅が広い会社ですね。
主にWeb制作で、紙のデザインのお仕事はありましたか?

紙デザインは同じ部署にデザイナーさんがいて、私は携わっていませんでした。
インハウスデザイナーという立ち位置で、自社サービスのデザインを担当する部署はここ、と決まっていましたね。

なるほど、僕の場合は主に請負の会社でWeb案件のみだったので、受託制作会社とインハウスの違いが見えますね。自社のサービスを展開するのは、インハウスの特徴ですね。

1年目で大変と感じたところ

技術が追いつかない&先輩がいない!

トリペン先生の場合

僕の場合は職業訓練を経て就職したけど、就活期間が長くて少し間延びしてしまいました。その間に自分で勉強をして、ヨシ!と自信をつけて入社したけど、先輩のスピードがとにかく早い。

いきなりすごい先輩が上司に…!

先輩が早いのか自分が遅いのか、それも分からない状態でした。
まだ自分はパソコン自体が得意じゃなくて、タイピングやツールも全てがつたない、駆け出し過ぎましたね。
コーディングのデザインも1つ1つの精度・クオリティが低かったため、やり直しも多くよく怒られていました。思い出すと悲しくなります…。

先輩たちは全てにおいて速かったですか?

先輩は10年くらいやっている人で、10倍くらいキャリアが違うため、早くて正確でミスも少ない。ミスがないから早いのかもしれないですね。
自分でも勉強を頑張っていたつもりだったのに大きな差があり、実務でのギャップを感じました。

徐々に慣れてくるけれど、最初の3ヶ月は本当に大変。大人のマラソン大会に、必死でついていく感じです。
逆にこのレベルでお金をもらっていること、お給料も20万くらい貰っていたので、何も貢献できていないことが辛かったですね。

アシスタントさんの場合

私の場合は未経験で入って、先輩がいたらいろいろ聞きながら進めていきたいと思っていました。でも入ってみたら、先輩がいないっていう状態に陥りましたね(笑)

先輩がいないのは、未経験からだと大変ですよね。

間にWebの先輩みたいな人はいなくて、質問が聞きづらかったり、自分で開拓していくしかなかったですね。
一応同期はいたので、相談しながら進められましたが、本当に1人だったらどうなっていたかと…。

乗り切れてよかった!インハウスあるあるですね。先輩がいないことや、寿退社や育休での入れ替わり。意外と1人で回せる分量の場合は多いかもしれませんね。

1か月しか被らないとかもよくありますね。意外と回ってしまうのかもしれません。

スケジュール管理と納期が大変

トリペン先生の場合

他には「スケジュール管理」が大変でした。
いきなり「自分のことは自分でやる」状態からスタートしたので、朝会社に行くとまず「自分のタスク」がある。ざっくりとこれは何時までと決まっているものもあったけれど、2〜3日をまたぐときは「いつまでにできるかを自分で決める」のが普通でした。

実際の納期と自分で決めた納期をつくります。ディレクターさんがいたのである程度調整はしてくれるけど、自分のスピード感を把握しないといけない。

まだ未熟な時は全然できなかったり、途中でできなくて先輩に泣きついて教えてもらったりしました。そういう時は、先輩のありがたさを感じましたね。
ただ勉強の段階で納期をあまり意識していなくて、会社に入った途端、スケジュールや納期の感覚でを掴むのに苦労しました。

どんな仕事にも納期は発生しますもんね。

ある会社は5分単位でタスクが決められてて、ストレスに……。
おにぎりを毎回持っていき、片手で食べながらやるのが普通でしたね。

おにぎりの5分はないんですね。

そういう精神状態じゃなかったですね…。できない自分が休憩を取るなんて、みたいに追い詰められて、辞めてしまいました。

次の会社さんは放任主義で、ガチガチではなく自分で管理して決めて、できていれば問題なくて、文句は言われない。でもできなかったらそれなりに言われるので、それはそれで辛さはあったかもしれませんね。
やっぱり納期とスケジュールの「時間の概念」が、今まで自分の経験の中になくて大変だったポイントです。

この仕事を、何分・何時間・何日でできるかって、勉強している期間では意識しづらいですよね。

算出するのが難しいですよね。今でもたまに間違えることも…。
特に初めてやることが多い初心者の時は、勉強の段階から何でもやってみれば良かったなと思う。1年目でいろいろチャレンジさせてもらって、ありがたいなと感じます。

アシスタントさんの場合

私の場合は「急に納期が降ってくる」タイプです。
月末だから、とかで急に納期が来ます。逆に今月・今週末でやらなきゃとやっていたことが、知らない間に公開日や納期が延びて後ろ倒しになることもありますね。
急に納期が縮んだり・延期したりします。

これもインハウスあるあるですね…!まるでゴムのよう…。

製作中は、その変化に気づかなかったりしますね。

上司が連絡してくれるわけではないんですか?

そうですね。こちらからアクションする必要があります。いわゆるトップダウンが多かったので、上層部の一言で変わる。それについていかなきゃ、という部分は大変かもしれないですね。

会社の規模や役職の高い人が同じ支社・部署にいる場合も、インハウスの方は変わりそうですね。受託制作の場合は、クライアントさんの気分が大きい…。

感覚は近いかもしれません(笑)

気分ってなんだろう…と思うこともあるけど、みんな人間ですからね。
こうした大変なエピソードはYouTubeにもあげている人がいると思いますが、好きなことだけではやっていけないと感じます。

入る前と入った後、Web業界で感じたギャップ

アシスタントさんが想像していたWeb業界は、どんなイメージでしたか?

なんかキラキラっとして、おしゃれな観葉植物があるオフィスとか、思い浮かべちゃいますね。

ラジオを聞きながら、フリーの席があって自由な環境的な…、イメージが湧きますね!
ただ僕の場合は、かなり普通の会社でしたが…。

これはあるある過ぎますね。

普通のオフィスで昼もちょっと薄暗かった。なぜかというと、光が反射すると画面が見えないからで、ブラインドや電気を一部落としたりしていました。節電にもなるそうですが、ぶっちゃけると想像とは違っていましたね。

入社後に仕事を教えてもらえるとは限らない

トリペン先生の場合

会社によって違いますが、僕の先輩は基本的に必要最低限のことしか共有せず、技術的なサポートは一切ゼロでした。業務に関すること、例えばこのフォルダにはなんの情報があるとか、自社特有のやり方など、独自のことは教えてくれる。

でも本に載っていることや調べたら出てくることは、一切教えない。
聞いたら教えてくれますが、みんなピリピリしていました。

みんな自分の仕事もしているから、後回しにされると結局、自分で解決しないといけないこともありました。教えてくれると思っていた自分も良くなかったですが、会社に行っても勉強はずっとしなくちゃいけないというギャップを感じましたね。

会社に入ったからといって、いつも教えて貰えるとは限らないですもんね…。

もう一つは「チャット」について。
基本的に仕事はチャットで進めていきますが、コロナやリモートに関係なく、チャットで会話をしていました。隣の席なのに「おはようございます」と「お疲れさまです」しか会話をしないこともありましたね。

ランチも1人で食べていたり、僕はお弁当を持ってきていたからみんなと違う時間に食べにいってました。人数も10人もいない会社なので、想像ではディスカッションをしたり、案件ごとにキックオフミーティングをするのかと思っていましたが…、結局トップダウンで一方的でしたね。

私もキックオフミーティングはやってみたかったです!

会議も業務成績報告のような感じで、数字や売上の話がメイン。
仲の良い会社でしたが、べたついた感じもなく「ドライ」に感じました。
でも他の会社の人や生徒さんで就職した人から話しを聞くと、基本はチャットであまり喋らない会社が多いみたいです。会話はあいさつ程度。

どっちがいいのかな?と感じるけれど、僕はもともと飲食業界にいたので「こんなに喋らなくてもいいんだ」って逆に不安になりましたね。

アシスタントさんの場合

私も近いかもしれませんが、基本はチャットやメールなどテキストだけのやり取りが多かったです。
1人1案件の担当で制作している時間が長かったので、ここどうなってる?のような相手の案件に対しての関心が少しドライだったかなと感じますね。

自分の領域が決まっているタイプですね。

そうですね。それで黙々作業をして納期確認やわからないことは調べたり自分で解決する、みたいな時間が多いようには感じました。

仲が悪いわけではないんですよね?

そうなんです!聞けば答えてくれるんですが、基本はまず自分で頑張るという「自分で考えてのスタイル」ですね。

きっとWeb業界特有の文化ですよね。
飲食店の店長をやっていた時は、教えてから研修をするスタイルでしたが、Webでは研修が無いところは多いみたいです。一度やってもらって、それをみてどこまでできるかを、僕の場合は判断していましたね。

会社の上司がWebに詳しいとは限らない

上司の方もWebをわかっている人と、わかっていない人がいますね。

そういう会社は、多いと思います。

トリペン先生
他には残業がある会社と、ない会社はパッキリ分かれる。
休みとリモートがOKか絶対NGの会社とか。受託系の会社はお客さんによりますね。不動産は電話対応もあるので、絶対にダメですね。

普通の制作会社は比較的、自分のタスクは自己管理しているので、問題なければ急遽の休みや、お子さんが熱をだして家にいなければいけない時などは、リモートOKでした。
いろいろな会社があると思いますが、僕は当時の会社に不満は持っていなかったですね。

アシスタントさんはなにかギャップに感じたことはありましたか?

残業をしている人が多いかなと。納期近くになったらおでこにハチマキして残業みたいな(笑)
トリペン先生とは会社の種類が違うと思いますが、インハウスの私は定時で帰れていたと思います。定時までにタスクを完了させるスタイルが多かったですね。

時間に関しては、ホワイトですね!

そうですね。残業もなるべくしないで定時で上がって、しんどい・体調が悪いときはチャットで報告すれば休んでもいいと。もちろん仕事が迫っているかどうか状況にもよりますが。

休めないとか、強制的なブラック感はなさそうですね。

なかったですね。その時は助け合う環境だったと感じます。
さっきの話に繋がりますが、デザインのことがわかっている人と分かっていない人と言ったら変ですが、わからない上司にOKがもらえるかどうかは、その人次第なとこがところがあると思いますね。

プロが素人に提案するような状態ですね。クライアントさんとの関係に似ているかもしれません。説明しないと、気分や感覚で判断されてしまう。

「言語化」といいますか、根拠のある提案をしないと、やっぱり跳ね飛ばされたりしますね。
デザインやコーディングを学んだ人たちが上司とは限らなくて、自己流の人やいろいろなタイプの方がいました。

トリペン先生
以前働いた会社も営業兼ディレクターさん+ディレクター専任の方がいましたが、全員未経験でした。


Web制作経験は自分と同じく職業訓練で学んだレベルで、いきなり顧客対応やWebデザイナーの上司になるということがありますね。その時は僕の方が経験では先輩だったけど、未経験のディレクターが上司になるという、位置付けになりました。

実際には自分が教えることもあり、チームで持ちつ持たれつですが、先輩だからといって必ずなんでもできるわけじゃない。1つの会社に長く勤めるだけでは、幅広い経験が積めないという面もあります。
会社に入って仕事は慣れたけれど、スキルアップは自分でやる必要があると気がつきました。

例えば『WordPress(ワードプレス)』は、アシスタントさんも自主的に勉強していましたね。初めてやることは教えてくれる人もいなかったのではないですか?

会社の仕事で受けることになったので、WordPressは勉強しましたね。スクールでも聞けてよかったです。

自分で動画を買う、先輩に聞く、本を読む。自分で開拓していかないといけないことは多いですね。会社に入ると自動でステップアップできるかと思いきや、自力で頑張る必要もありますね。

基本は「自分で考える」勉強はし続ける必要がある

トリペン先生
会社によって違いはありますが、共通しているのは「自分で考えてやらないといけない」この能力が必要に感じます。

家でも勉強をし続けないと、会社でいざチャンスが来たときに「できない」で終わってしまう。チャレンジできるのにまだできないからと蓋をしてしまう、会社勤めでお金が入ってくる環境が続くと、ハングリー精神が薄くなってきます。

特に今は外に出るイベントも少なく、オンラインで気軽に学べる環境は、良いところも悪いところもある。すでにWebデザイナーになった人でも、1年・2年目でなんでもできる人もいるし、勉強をサボっていると足元をすくわれてしまうと感じますね。

年々、情報の鮮度が変わってきますよね。たった1、2年でこれほど変わるのかと。

トリペン先生
会社の体制も古くなっていきますしね。例えばSCSS(サス)やAdobeXDなどが、わかりやすいです。

・コーディングでSCSSを導入しているか。
・Adobe Dreamweaver(ドリームウィーバー)を使っていて、VSCode(Visual Studio Code)は使っていない。
・開発環境や共有が古く、未だにIllustratorとPhotoshopが主流、AdobeXDは使わない など…

社内で勉強会があると、また違うと思います。僕が過去に3社働いた会社では、残念ながらありませんでしたが…。
会議はあってもクリエイターさんを会社で底上げするような勉強会は無く、各自で勝手に行ってくださいというのが基本でした。
でも1ヶ月に1冊、好きな本を買っていい制度がありました。誕生日の時に本や図書カードをくれたりもしましたね。

書籍を買って貰えるなんて、いいですね!
私の場合は、使用ツールは個人に任せられていました。
デザインが出来上がれば何でもいいという感じでしょうか。いざという時に他の人と共有するときに困るので、その辺は意識していましたが、みんなが使っていないツールは駄目というような、制約はなかったですね。でもそういう会社はまだまだありそうです。

地域差もありそうですね。大阪と東京、もう少し田舎の方ではまた違うと思います。目的や会社によって、やり方も常識も変わる。
この記事の話だけでも、ツールややり方は会社によって違うことが伝わると嬉しいです。

最初はつらい時期もあるけれど、勉強を続けることが大切。

ネットで調べると、情報は増えて希望はあると感じます。
いいところもありますが、やっぱり仕事だから厳しい部分や、そうじゃないところもある。
今回の内容から、少しでもWebデザイナーのリアルな体験を察して貰えると嬉しいです。

会社のお話が多くなりましたが、いろいろな経験を積ませてもらったのも、会社のおかげでもあります。参考になる部分があれば幸いです。

この記事のまとめ
・会社に入っても勉強はし続けよう
・受託会社とインハウスでは、案件や仕事のやり方も異なる
・先輩にいつでも教えて貰えるとは限らない、いないこともある

この内容はYouTube動画でも聞くことができます。ぜひ動画も聞いてみてくださいね。

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